ヨガの発祥と歴史について
ヨガはいつどこで生まれたの?
ヨガの発祥はインダス文明
一番最初のヨガの記録は、いつ頃のものなのでしょうか?
ヨガの発祥はとんでもなく古く、今から4500年前のインドのインダス文明までさかのぼります。
5000年前頃の遺跡とされる、モヘンジョダロの遺跡という遺跡が、インダス河の流域にあります。
世界遺産にも登録されているインダス文明を代表する都市遺跡です。
そのモヘンジョダロから、座法や瞑想する人が描かれた出土品が見つかっています。
そのことから、当時よりヨガの元となった何らかの修行、あるいは儀式があったのではないかと言われています。
5000年前ってどんな感じ?
しかし、5000年前って聞いても、なかなかピンときませんよね。
日本で5000年前というと、大森貝塚で有名な縄文時代になります。
稲作は弥生時代から始まりますので、縄文時代は狩猟や木の実などを食べていた時代です。
住居は竪穴式住居で、みんなで集まって生活する「ムラ」ができ始めた時代です。
ところがインドでは、5000年前に高度な文明が起きていました。
モヘンジョダロ遺跡には、水洗トイレや、ごみ収集のためのダストシュート、公共浴場などが発掘されています。
また、チェスのようなゲームや、さいころ、子供用と思われるおもちゃも発掘されました。
こういった証拠から、かなり高度で清潔な文明であり、多くの人が余暇を楽しんでいたことが覗えます。
日本とインドでは、まったく異なる風景ですね。
実際の印章とは?
モヘンジョダロ遺跡では、安座(安定坐法、スッカアーサナ)に見える座り方をしている像が彫られた印章が見つかりました。
これをヨーガの起源として、「ヨーガ5000年の歴史」などと言います。
実際の写真は、下のものです。
インダス文明に文字はあったのですが、現在まで解読されていません。
インダスの文字はいまあるどの文字にも似ておらず、文献も少ないので解読は不可能とまで言われています。
そのため、どういう目的でヨガ的なことが行われていたのか、体系的なものだったのかというような詳しい点については、わかっていません。
ヨガの発達は5,000年以上前にさかのぼることができますが、1万年前であると考える研究者もいます。
ヨガの歴史には、その教えは神聖でかつ秘密性があったことから、口頭による伝承と、
執筆があったとしても、簡単に損傷、破壊、または紛失した壊れやすいヤシの葉に転写された為に、不明瞭で不確実なところが多いのも事実です。
ヨガの経典の成立
経典の成立まで
その後も、ヨガは人々の間で脈々と続けられたようです。
紀元前1500年頃、バラモン教のヴェーダ聖典の中で、ヨガと繋がる哲学等が記されています。
紀元前800年~500年頃には、サンスクリット語で書かれているウパニシャッド(奥義書)の中で「ヨーガ」という言葉が登場します。
広くヨガが社会に認知されたのがこの時期だと考えられます。
そして、2〜4世紀頃、インドの哲学者パタンジャリによってヨガの根本経典「ヨーガ・スートラ」が編集されます。
長い時を経て、経典にまとめられたのですね。
ヨガはブラフマンとリシス(神秘主義者)によってゆっくりと成熟され、開発されていきました。
彼らは、200以上の聖句を含む巨大な作品であるウパニシャスでの習慣と信念を文書化しました。
ヨガの聖典の中で最も有名なものは、ヴァガヴァット・ギーター(Bhagavad-Gîtâ)であり、
ウパニシャッドはヴェーダからの儀式の犠牲という考えを持ち、自己知識、行動(カルマヨガ)、知恵(ジャナヨガ)を通して自我の犠牲を教え、それを内面化しました。
「ヨーガ・スートラ」とは?
「ヨーガ・スートラ」に記されている内容は、ヨガの指針となっています。
スートラとは「糸」という意味で、経典の名前は、糸のように紡がれた物語というものです。
素敵な名前ですよね。
内容は、八支則と呼ばれるヨガを深め、悟りを開くための段階的方法を紹介しています。
ヨガを体系的にまとめ、最も古い文献となりました。
またヨーガ・スートラに書かれているヨガは、身体を動かすヨガではなく、瞑想と座法を中心とした静かなヨガでした。
動的なヨガの誕生
ハタ・ヨガの誕生
12〜13世紀頃、瞑想と座法に加え、アーサナ(ポーズ)と呼吸法(プラーナヤーマ)で構成されたハタ・ヨガが生まれました。
ハタ・ヨガは、現在、世界的に広がっているヨガの原型と言われています。
ヨガというと、いろいろなポーズを想像する方も多いと思いますが、それらのポーズは、このハタ・ヨガ以降のものになります。
ハタ・ヨガの「ハ」は、太陽を、「タ」は月を意味し、 「ハタ」とは「太陽と月」、「陽と陰」などを意味します。
陽と陰を整えることを目的とするため、心身のバランスを整えることを重視します。
ハタ・ヨガは、アーサナ(ポーズ)と呼吸法を組み合わせたスタイルで、16世紀頃に体系化された後、世界へと広まりました。
現代のヨガ
現代では、様々なヨガが派生しています。
代表的なものには、下記のヨガがあります。
ハタヨガ
様々な流派の起源とも言われているヨガで、「アーサナ」と言われるポーズと「プラーナヤーマ」の呼吸法を中心に動きを組み合わせたヨガです。
アシュタンガヨガ
ハタヨガからの流派のひとつで、パワーヨガの前身に位置づけられるヨガ。
大きな動作で、エクササイズ効果も高く、ハードな運動をしたい人に向いたヨガです。
ヴィンヤサヨガ
大きな動きと呼吸を連動させる流れの「シークエンス」を重要視しているヨガ。
ハタヨガよりも動きは強く、インナーマッスルを鍛えるのにも効果的なヨガです。
シヴァナンダヨガ
西洋医学の医師により、スピリチュアルだけでなく科学的な考えも盛り込んだヨガ。
心と身体の健康だけでなく、精神状態を整えることを重視するので、リラクゼーション目的の人に向いたヨガです。
パワーヨガ
アシュタンガヨガを基に、より現代人向けにアレンジされたアメリカ生まれのヨガ。
新陳代謝や脂肪燃焼を意識したパワフルな動きのため、ダイエットやトレーニング目的の人におすすめのヨガです。
アイアンガーヨガ
正しいポーズの姿勢の習得に重きを置き、ゆっくりとした動作で静止も多いヨガ。
年齢の高い人や体が弱い人、体調がすぐれない人でも安心して取り組めるヨガです。
これらのヨガは全体の一部ですが、それぞれ独自の特徴を持った新しいヨガが生まれているのがわかりますよね。
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