マーラーの数はどうして108?太陽礼拝はどうして108回?

 

108は煩悩の数

マーラーを身につける人たち

特に最近、西洋文化や精神を求める人たちの間で、マーラーをネックレスとして身につける人々が増えています。
ファッションアクセサリーとしてつけたりと、文化的なネックレスとしての注目度が高まっているようです。

そんなマーラーなどを身に着けているほとんどの人は、瞑想でマントラを数えるという伝統的な用途にそれを使用する、ということも、マーラーの意味することを知らない可能性が高いようです。

マーラーを着用する傾向は、西洋の人、または我々アジア人でもファッションとして身に着ける人にとっては、「新しい」と感じるかもしれませんが、実際には着用や、その意味が生まれたのは数千年前にさかのぼります。

数珠やマーラーの歴史は、西暦前8世紀頃にインドで始まったと考えられています。

大体の宗教で、ビーズのネックレスを使用したり、祈りの時に使う道具として(マーラー、ロザリオ、サブハ(subha)など)、瞑想し暗唱するのに役立てています。

英語のbead(ビーズ)は、「祈り」と「祈る」を意味するアングロサクソン語の”bede”と”bidden”からも来ています。
ですからファッションの世界では、マーラーは新しい、ということに間違いないのかもです。

ただし、マーラーを身に着けたり使用したりするのに宗教的である必要は全くありません。
とはいえ、その使用法を理解し、重要性を尊重することは重要です。

伝統的なマーラーのビーズは、ヒンドゥー教の神シヴァに関連する数種の大きな祈りによって生産された菩提樹の実(種)です。
ヨガの伝統では、ルドラクシャ・ビーズは瞑想時にマントラを暗唱するために、ジャパマラとして使用します。

マーラーはどうして108個?

マーラー瞑想では108回の繰り返しのサイクルがカウントされるため、瞑想者はマントラの”音”、振動、意味に集中できます。
ヨガのクラスの終わりに時々唱えられるサンスクリット語のマントラの、シンプルで一般的な例は、
omshanti shanti shanti
です。
これは私たちを内なる平和と結びつけるための呼びかけです。

マーラーの下にある109番目のビーズは、須弥山、ビンドゥ、ストゥーパ、または”グル”と呼ばれます(これは、修行者がマーラーまたはマントラを受け取った”グル”(先生・師匠)を象徴し、修行者とグルの関係に敬意を表しているのだそうです)。
この”グル”はカウントされることはありませんが、サイクルの開始と終了の目印として使用されます。

では、なぜ108回繰り返すのでしょうか。
これは何百もの答えがあるとされています。
108という数字はいろいろな、哲学的、科学的、宗教的信念にわたって無限の意味を持つからです。

その中でも最も興味深いものは次のとおりです。

【煩悩の数である】
除夜の鐘も108回です。
”煩悩”は108あるといわれ、それに基づいている、という説。

煩悩はサンスクリット語ではKlesa(クレーシャ)といって、日本語的には「欲」と考えるとわかりやすいのかな、と思います。
「欲」は人の心を惑わし、悩ますもの、つまり、よろしくないもの、とされていて、これは108ある、ということです。
除夜の鐘が108回なのは、その108の煩悩=欲を消滅させる、という意味があるのだそうです。

 

【サンスクリット語のアルファベットの数に由来】
サンスクリット語のアルファベットには54文字あります。
それぞれに男性と女性、シヴァとシャクティがあります。
したがって、54×2は108、という、お話し。

 

【ハートチャクラの説】
チャクラはエネルギーラインの交差点であり、ハートチャクラを形成するために収束する合計108のエネルギーラインがあると言われています。
そのうちの一つ、スシュムナはクラウンチャクラに通じており、自己実現への道と言われています。

 

【太陽と地球説】
太陽の直径は地球の直径の108倍です。
太陽から地球までの距離は、太陽の直径の108倍です。
108、って神秘的な数字ですよね。

 

【月と地球説】
地球からの月の距離は、月の直径の108倍。
やはり神秘的^^。

 

【惑星と家、説】
占星術では、12の家(ハウス)と9つの惑星があり、12×9は108。

(インド占星術に興味のある方はこちらもどうぞ)

 

【数学における1、2、および3の累乗】
1〜1乗= 1; 2の2乗= 4(2×2); 3〜3乗= 27(3x3x3)。
1x4x27 = 108
という考え方。

 

【ハーシャッド数】
108は、その桁の合計で割り切れる整数であるハーシャッド数です(ハーシャッドはサンスクリット語であり、「大きな喜び」を意味します)。

 

【ガンジス川に関する説】
神聖なるガンジス川は、経度12度(79〜91​​)、緯度9度(22〜31)にまたがっています。
12 x9は108に相当しますね。

1、0、8:1、、、は、神以上の真実を表していると言われ、0は精神修養における空、または完全性を表し、8は無限または永遠を表すと言う人もいます。

 

【プラーナヤーマの説】
瞑想で1日108回の呼吸しかできないほど落ち着くことができれば、悟りが訪れる、というお話し。

基本的なマーラーの数の意味がわかったので、着用している場合のみ、だけでも、どうして108か、などの理由をより深く尊重していただけることを願っています。
マーラーは、ニューエイジのファッション思想よりももっと世界観のあるものです。

 

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